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SPECIAL INTERVIEW

スペシャルインタビュー

TOKYO LEGACY HALF 2025

ニューバランス×西谷綾子
全てのランナーに伝えたい「楽しさの発見」と「Run your way.」のメッセージ

2024大会からメジャーパートナーとして東京レガシーハーフマラソンを盛り上げているニューバランス。様々なプラグラムを通してランナーをサポートしており、その目玉の一つが公式ランニングクラブの「New Balance Run Club Tokyo」です。

この「New Balance Run Club Tokyo」での活動を中心にプログラムを立ち上げた目的や意義、大会への貢献などについて、株式会社ニューバランスジャパンののマーケティング部でランニングカテゴリーを担当する林錫峰さん、同クラブでオフィシャルコミュニティーリーダー/コーチを務める西谷綾子さんに話を伺いました。

ランニングに取り組んでいる人たちを応援したい

―― ニューバランスさんが東京レガシーハーフマラソンとパートナーシップを締結した理由、背景、大会のどの部分に魅力を感じたかなどについて教えてください。



 はい。近年は東京におけるランニング、ランナーのコミュニティがかなり盛り上がっており、それは競技としてだけではなく、健康志向や、仲間たちと一緒に走りたいというランナーの方たちが増えながら、カルチャーがどんどん育っていっているのかなと思っています。そのような中、東京レガシーハーフマラソンが2022年にできまして、東京のど真ん中を仲間と一緒に走れるというのはランナーの皆さんにとってはすごく魅力的に感じていると思いますし、ニューバランスとしても東京におけるランニングカルチャーを盛り上げていきたいという思いからすごく魅力的な大会だと思っていました。
また、フルマラソンですと参加するにあたってハードルが高かったり、出走できる人も限られてしまうかもしれないですが、ハーフだったら初めてレースに出てみようかなという人など幅広い方々が参加できる大会になっている。我々としましても「Run your way.」と掲げているメッセージがありまして、競技として取り組んでいる人たちだけではなく、色々な目的をもってランニングに取り組んでいる人たちを応援したいという目標がありますので、色々な方々が参加する大会はやはり魅力的に感じていました。
一方で、東京マラソン財団さんの理念に関連するところでは、ランニングは個人の健康増進のための手段だけでなく、ランニングを通して人と人とがつながり、社会が豊かになり、明るい未来がつくられていくというビジョンにもすごく共感しています。我々もランニングを通してその人自身のライフスタイルが豊かになることを目指していますから。


西谷 私は第1回大会から東京レガシーハーフマラソンに参加しています。それから毎年参加しているのですが、東京のど真ん中を走れるという喜びと、フルマラソンの半分で完走できるというのは気持ちの面でも体力の面でも楽だなと思いますね。私の場合だと午前8時スタートで9時半にはフィニッシュしているので、まだ1日が長い(笑)。その後走ったみんなでカフェに行ったりもできてさらに楽しい。一方で年々大会の人気も上がってきていて特別なレースになってきているのだなと感じています。
スタート、フィニッシュが国立競技場というのはやっぱり別格ですよね。国立競技場が見えた瞬間、それまですごく疲れていたのにまたペースアップして走れましたし、沿道の応援もすごいです!

新しい「発見」ができる場所「New Balance Run Club Tokyo」

―― 大会に向けた取り組みの一つとして「New Balance Run Club Tokyo」を2024年に立ち上げました。この経緯、目的などを教えてください。



 東京マラソン財団さんと一緒に何か形にできるものがないかなと考えた時に、東京レガシーハーフマラソンで初めて大会に出場するランナーの方たちをサポートするようなプログラムができたら、というのが最初でした。初めて走ろうと思っても何をどうすればいいのか分からないと不安に思ったり、今さら聞けない……と思ってしまう人もいると思います。一方で、ランニングコミュニティに入ったことがない人もたくさんいると思いますので、そういう人たちが参加して、つながっていけるような場を作れたらと思ってスタートしました。


西谷 実はほとんどの方がちゃんとしたシューズの履き方を知らなくて‥びっくりしました。ニューバランスさんがお伝えをすると、みんな驚き、感動していますね。フィット感や履き心地が全然違うと思いますし、正しい履き方、紐の結び方で怪我予防やパフォーマンスアップにも繋がります。


 ニューバランスとしては、そうした反応が嬉しいですよね。


西谷 クラブのオープンチャットでも参加者の方から「つま先が痛いんですけど、これはなぜでしょうか?」という質問があったので、シューズの履き方をお伝えしたら「こんな履き方があったなんて全然知りませんでした」とか、毎回皆さんビックリされますよね。それは初心者の方だけでなく、ランニング上級者でも同じなんです。


 そこにやはりプログラムを立ち上げた大きな意図がありまして、皆さんにもっと楽しいランニングライフを送ってほしい、もっとランニングを好きになってほしいと思った時に、ではどうすればいいか――「楽しい」の裏には「発見」が必要だと思ったんです。例えば今の話で言いますとシューズの履き方など、何か新しいことに出会う、触れ合うことがすごく大事だと思っていまして、その「発見」ができる場をコミュニティという形で作っていくことが我々のやるべきことなのではないかと思いました。


西谷 昨年に引き続き「New Balance Run Club Tokyo」のオフィシャルコミュニティーリーダー/コーチを務めさせていただいています。私は、ランニング歴16年ですが最初は何もわからないままマラソンを始めたので初心者の方たちの気持ちも分かります。初心者ランナーから3時間切りにチャレンジする中でいろんな方達との出会いがあり多くのことを学び、経験と知識が身につきました。
参加者の皆さんには目標に向かう過程で得られる自身の成長を存分に感じ、新たな出会いも待っていると思うので、楽しみに頑張ってもらいたいです!
練習会では、ストレッチ・エクササイズ・動きづくり、1km5本や5000mタイムトライアルなどをするのですが仲間と走る楽しさ・面白さ、またできた喜び・達成感を自信に変えプライベートや仕事にも活かしクラブを通して何か“きっかけ”を掴んでもらえたら嬉しいです!

初心者からエリートまで、幅広さが魅力のコミュニティ

―― 「New Balance Run Club Tokyo」に参加するランナーの特徴などは何かありますか?



西谷 走力はハーフで1時間半から2時間15分くらいの方たちがボリュームゾーンになっていますが、初心者の方から1時間15分切りの方まで幅広く参加して頂いています。一人ひとり思い描く走りができるようにサポートしていきたいです。


 この幅広さもクラブの魅力の一つだと思います。エリートレベルで走っている人たちも初めてチャレンジする人も、みんなで楽しむことができる一つの場になっているんだと思いますね。
また、ニューバランスのシューズの着用歴についてもアンケートを取らせていただいたのですが、それも昨年から増えていました。昨年大会から東京レガシーハーフマラソンを協賛させていただき、ニューバランスのブランド、商品に関してランナーの皆さんに知っていただける機会が増えたとい手応えがあります。より一層、我々としては継続して取り組んでいきたいという思いが強くなりました。

―― 「New Balance Run Club Tokyo」参加ランナーの声



9月6日、「New Balance Run Club Tokyo」の練習会が東京都調布市のAGFフィールドで開催され、約130名のランナーが参加しました。その中から練習会に参加したきっかけ、感想などをお伺いしました。

サトミさん



「2年前に初めて走ったハーフマラソンが東京レガシーハーフマラソンでした。すごく楽しかったのでまた参加したいなと思ったのですが、抽選に外れてしまったので、出走権利がついてくるこの練習会に参加しました。シューズはニューバランスを履くことが多くて、軽くて走りやすいですし、どんどん進化していますよね。今回はまだ履いたことがないシューズを試してみたいなと楽しみにしていました。普段一人ではできない練習もみんなとだったらできるので、協力しながら楽しく参加したいなと思っています」

ヒロムさん



「初めての東京レガシーハーフマラソンに向けて色々な人たちと一緒に練習してみたいなと思って参加しました。普段からニューバランスのスニーカーを履いているのですが、ランニングシューズも履きやすくて、足馴染みがいいですね。試し履きした新しいモデルも軽くてフィットする感じがするのでスピードが出そうなイメージです。普段は一人で走ることが多いので、仲間と一緒に走ることによってさらにランニングの楽しさを感じたいですね。大会当日は東京の景色も楽しみながら走りたいと思っています」

テイさん



「イギリスから来ました。日本に来てからもうすぐ1年になります。ランニングやスポーツのイベントがすごく好きで、いつもリサーチしているんです。今度、チリの砂漠マラソンにもチャレンジする予定なのですが、そのトレーニングの一環として色々なスポーツイベントにチャレンジしています。初めての東京レガシーハーフマラソンもとても楽しみにしています。カーボンが入っているニューバランスのシューズは初めて履きましたが、とてもいいですね! 言い訳できないくらい速く走れそうです」

一番の重きはシューズを試してもらうこと

―― 「New Balance Run Club Tokyo」以外にもランナーに向けたサポート、取り組みなどを教えていいただけますか?



 「New Balance Run Club Tokyo」にご参加いただいたランナーの皆さんには、大会当日もニューバランスのシューズを履いて出場いただくのですが、「New Balance Run Club Tokyo」のメンバーだからと義務的に履くということではなく、満足して、納得してレースに出ていただきたいという思いがあります。練習会でしっかり試し履きをしていただいて、シューズの履き方をはじめ我々の思いと知識をしっかりインプットさせていただいた上で本番に臨んでいただきたいと取り組んでいます。まずはシューズをしっかり試してもらうというところにサポートの一番の重きを置いていますね。


西谷 シューズは本当に年々良くなっているなと感じています。今回も新しいシューズは自信を持っておすすめできますよね。足をやさしく包み込み疲れにくいFreshFoam X 1080、心地よい反発のおかげで楽に前へ進むFuelCell Rebel v5、しっかり地面をとらえてくれるグリップで自然とスピードが出るFuelCell SuperComp Elite v5など、走り始めの方からファンラン、記録を狙いたい方まで履きたくなるシューズがそろっているので、ぜひ試してみてこの良さを体感し味わってほしいです。


 ニューバランスというとスニーカーブランドと多くの人が認識しているのは事実だと思います。でも、その認知を変えていきたいという思いはニューバランスの中にもありますので、スニーカーブランドではなくパフォーマンスブランド、ランニングブランドとして認知されていくべく、東京レガシーハーフマラソンの協賛などを通してランナーの皆さんとの接点づくりを大事にしていきたいですね。


―― 西谷さんはランナーの皆さんにアドバイスなどを送る上で、特に大事にしていることは何でしょうか?



西谷 まずは姿勢ですね。走っている時苦しいな、と感じたら、猫背になっていたり腰が落ちていたりします。そんな時は、姿勢を立て直してほしいです。腕を真っ直ぐ上げると腹筋が張る感じがします。(反り腰には気をつけて)その状態で腕を横に下ろすと、良い姿勢に繋がるので、この姿勢を意識してほしいです。普段の生活も猫背になっていたら腕を上げて良い姿勢で過ごせたらいいですね。 また、もし走れる時間が1時間あるとしたら、たとえ走る時間が短くなったとしても最初の10分はストレッチをしてほしいですね。10分ストレッチして、45分走って、残りの5分でアフターケアをするというくらいに、ストレッチは大事にしてほしいなと思っています。楽しいランニングライフを続けるのなら、やっぱりストレッチ、ケアが大事だとランナーの皆さんには伝えたいですね。

ランニングを通して、よりよい社会や未来が東京から始まる

―― 東京レガシーハーフマラソンや「New Balance Run Club Tokyo」を通してニューバランスさんが伝えたいことを教えてください。



 弊社では「Run your way.」というブランドメッセージを掲げていますが、初めての一歩を踏み出す人もエリートランナーも、そのきっかけやレベルを問わず、ランニングの楽しみ方は一人ひとりのランナーの数だけ存在していると思っています。その自分なりのランニングの楽しみ方を見つけていただきたいですし、すでに見つけている人たちには継続して「Run your way.」で行ってほしいという思いがあります。その思いを大会に参加する皆さんに感じてもらえて、気付いていただければと思っています。
それは大会当日だけではなく、そこに至るプロセスの中での「New Balance Run Club Tokyo」のようなコミュニティ活動やEXPOにもあります。また、先ほど西谷さんのお話の中にもありましたが、ハーフマラソンですから走り終わった後も時間がありますよね。レースが終わって満足ではなくて、走り終わった後の余韻まで仲間たちと楽しんでもらえるようなアフターパーティーも企画しています。それらも含めて大会全体を通して「ランニングって、やっぱりいいな」と思っていただけるような取り組みをしていきたいですね。


西谷 ランニングの楽しみ方って、本当に人それぞれあると思います。私は産後、思うように走れなくもどかしい時期がありました。目標を立てながらも筋力・走力が追いつかなかったり、走る時間を作るのが難しかったり。
なので、自身のライフスタイルに合わせてその時々の楽しみ方と頑張り方を見つけて今のベストを尽くしていけたら良いと思います。誰かと比べるのではなく、また自分の良かった時の過去と比べるのでもなく、できる範囲でコツコツ積み上げていくことが大切だと思います。


―― それでは最後に、今回のパートナーシップや取り組みを通して見据えている今後の展望について教えてください。




 ニューバランスとしては、レースや大会だけではなくて様々な取り組みをきっかけに、ランナーの方々がより自分のランニングの楽しみ方を発見する機会になってほしいと思っています。そして、そのようなランナーが増えて、お互いにつながっていくことによって、よりよい社会や未来がこの東京から始まっていくのかなと思っています。弊社の取り組みがその一助になればと思います。
また、ランナーがランニングを楽しむきっかけの一つはやはりシューズだと思っています。より速さを求めるランナーに対してはさらに速く走れるためのシューズを開発していきたいですし、より楽に快適に完走したい人たちに向けてはそういうシューズを提供していきたい。もちろん、今もアップデートし続けていますが、ニューバランスは長年クラフトマンシップをしっかりと持って取り組んでまいりましたので、これからも継続的により良いプロダクトの開発をして、ランナーの楽しみ方に貢献していきたいと思っています。



西谷 履いて走れる機会があるとより良さを体感しやすいので試し履きイベントが沢山できたら良いですね!また私もいろんなことに挑戦し、知識と経験を増やしニューバランスの魅力を1人でも多くの方に伝えていきたいです!


 「New Balance Run Club Tokyo」は規模だけでなく、もしかしたらもう少しセグメントを分けて新しい形でやってみてもいいですよね。まだまだやり方は一つではないと思っているので、そうしたところは西谷さんと一緒に模索していきたいと思っています。